オンラインゲームの深層~第3回~
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2006年12月15日 (金)
2.「基本無料/アイテム課金」運営のカラクリ
まずは前回のおさらいから
一般的な規模のMMORPGについて、
コスト計算をして見ましょう
1ワールドあたりサーバ10台、4ワールドで運営されていて、
ROほど高性能な環境はいらないので、
サーバ1台あたりのコストを15万とすると、以下のようになります
40台×15万円=600万円/月
GMは5~6人、多くても10人くらいでしょうから、
単純に考えて、コストは700万程度でしょう
これを月額1500円で回収しようとすると・・・
700万÷1500=4666.66..≒4700人
・・・となりますが、これはあくまでアクティブユーザー数なので、
実際の登録ユーザーとしてはこれの少なくとも10倍以上、
つまり、5~10万人規模のユーザーが必要になります
じゃあ、10万人って数は可能なのか、という話なのですが・・・
比較対象として、有名どころの月額課金ゲーム、
「PSO」ですら、全盛期に十数万人程度です
今はネットゲーム人口がだいぶ増えたとはいえ、
無名のゲームが月額課金で10万人集めるのは至難の業です
某RFOが早くもサービス終了したのも、このあたりが原因でしょう
では、アイテム課金の場合はどうでしょう?
結論から言うと、月額からアイテム課金に移行した場合、
少なくとも3倍程度の収益が上がると言われています
実際、MMOの実態調査において、
ユーザーの単価が月額の3倍になっているというデータがあります
とはいえ、月額課金と違って、
アクティブユーザー全員がお金を払ってくれるわけではありません
ということは、誰かが大量にお金を使っていることになります
実は、ごく一部のヘビーユーザーの使用額は、
少なくとも1万以上、多い人になると10万以上にもなります
結果、ユーザーで平均をとると3倍くらいの額になるのです
そんなに何に使っているのかというと、ずばり「くじ」だったりします
一般のユーザーから見ると、くじなんてそんなに・・・と思いますが、
儲かるからどこのゲームでも設置しているわけで、
とあるゲームだと、売上の70%近くは「くじ」だとか
ROの「くじ」は、それほどレアなものがないのと、
ユーザー年齢層の関係から、あまり売上になってないと思いますが、
設置を続けているということは、使う人がいるということなのでしょう
最後に付け加えると、基本無料ということは、
当然ユーザーの母数を集めやすくなりますので、
相対的に課金ユーザー数は増えていきます
月額課金で10万人は厳しい数字ですが、
基本無料で10万人はそう難しい数字ではありません
このあたりも基本無料が主流となっている理由だったりします
というわけで、今回は基本無料運営の仕組みについてみてきたわけですが、
大雑把に言えば、99%の無料ユーザーのために、
1%の廃人が売上を上げている、ということです^^;
ROはハイブリッド課金なので、
こんなにうまく売上は上昇しないと思いますが、
これで多少なりとも寿命が延びることでしょう
そしていよいよ次回、この話の本命である、
「MMO運営がりまとを恐れる本当の理由」に迫ります
まずは前回のおさらいから
一般的な規模のMMORPGについて、
コスト計算をして見ましょう
1ワールドあたりサーバ10台、4ワールドで運営されていて、
ROほど高性能な環境はいらないので、
サーバ1台あたりのコストを15万とすると、以下のようになります
40台×15万円=600万円/月
GMは5~6人、多くても10人くらいでしょうから、
単純に考えて、コストは700万程度でしょう
これを月額1500円で回収しようとすると・・・
700万÷1500=4666.66..≒4700人
・・・となりますが、これはあくまでアクティブユーザー数なので、
実際の登録ユーザーとしてはこれの少なくとも10倍以上、
つまり、5~10万人規模のユーザーが必要になります
じゃあ、10万人って数は可能なのか、という話なのですが・・・
比較対象として、有名どころの月額課金ゲーム、
「PSO」ですら、全盛期に十数万人程度です
今はネットゲーム人口がだいぶ増えたとはいえ、
無名のゲームが月額課金で10万人集めるのは至難の業です
某RFOが早くもサービス終了したのも、このあたりが原因でしょう
では、アイテム課金の場合はどうでしょう?
結論から言うと、月額からアイテム課金に移行した場合、
少なくとも3倍程度の収益が上がると言われています
実際、MMOの実態調査において、
ユーザーの単価が月額の3倍になっているというデータがあります
とはいえ、月額課金と違って、
アクティブユーザー全員がお金を払ってくれるわけではありません
ということは、誰かが大量にお金を使っていることになります
実は、ごく一部のヘビーユーザーの使用額は、
少なくとも1万以上、多い人になると10万以上にもなります
結果、ユーザーで平均をとると3倍くらいの額になるのです
そんなに何に使っているのかというと、ずばり「くじ」だったりします
一般のユーザーから見ると、くじなんてそんなに・・・と思いますが、
儲かるからどこのゲームでも設置しているわけで、
とあるゲームだと、売上の70%近くは「くじ」だとか
ROの「くじ」は、それほどレアなものがないのと、
ユーザー年齢層の関係から、あまり売上になってないと思いますが、
設置を続けているということは、使う人がいるということなのでしょう
最後に付け加えると、基本無料ということは、
当然ユーザーの母数を集めやすくなりますので、
相対的に課金ユーザー数は増えていきます
月額課金で10万人は厳しい数字ですが、
基本無料で10万人はそう難しい数字ではありません
このあたりも基本無料が主流となっている理由だったりします
というわけで、今回は基本無料運営の仕組みについてみてきたわけですが、
大雑把に言えば、99%の無料ユーザーのために、
1%の廃人が売上を上げている、ということです^^;
ROはハイブリッド課金なので、
こんなにうまく売上は上昇しないと思いますが、
これで多少なりとも寿命が延びることでしょう
そしていよいよ次回、この話の本命である、
「MMO運営がりまとを恐れる本当の理由」に迫ります